一位 シューテム・アップ
二位 ミスト
三位 この自由な世界で
四位 ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!
五位 WALL・E/ウォーリー
六位 クローバーフィールド/HAKAISHA
七位 母べえ
八位 シークレット・サンシャイン
九位 ダークナイト
十位 イースタン・プロミス
11位 君のためなら千回でも
12位 ゼア・ウィル・ビー・ブラッド
13位 実録・連合赤軍 あさま山荘への道程
14位 ノーカントリー
15位 歩いても、歩いても
16位 エグザイル/絆
17位 おくりびと
18位 JUNO
19位 告発のとき
20位 トロピック・サンダー 史上最低の作戦
アメリカ映画が圧倒的な年だった。画面の隅々までに演出が行き届いているアメリカ映画の映像は、スクリーンで観ているだけで幸せな気分になれる。役者たちはボディジャックされてんじゃねーの?と思える程凄みがある。そして脚本にはアメリカが置かれている複雑な社会状況が常に反映されている。アメリカ映画とアメリカ以外の国の映画では次元が違う域にまで達している。
しかしどうしてアメリカ映画がそこまで凄いかというと、時代性よりも映画の製作状況に恵まれているのが大きいだろう。今の不景気はアメリカの映画産業に大きなダメージを与えると言われている。2009年以降のアメリカ映画は一体どうなるのだろう?そしてそんなアメリカ映画を受け入れられない今の日本って………え?『マンマミーア』は大ヒット?だから何だってんだ!
10位の『イースタン・プロミス』も徹底的に残酷でハードコアなシーンが満載だが、ヴィゴ・モーテンセンから優しさ、ヴァンサン・カッセルから去勢された心をのぞきみる事ができる。素晴らしい演技と構成だ。
9位の『ダークナイト』では徹底的に悪と闇に塗れる人々を描きながら、フェリーのシーンでわずかな希望が一般市民の心の中にあることを示したのが面白い。でも現実社会だと悪と闇の世界よりも大衆の心の闇のほうが恐ろしいんだけどね。
8位の『シークレット・サンシャイン』は犯罪被害者と宗教のドラマだ。「サンシャイン(太陽)」という言葉には神様という意味も含まれているが、映画のタイトルは『シークレット・サンシャイン』だ。犯罪被害者がサンシャインに救われ………その後の展開は是非実際に鑑賞してほしい。フィリピンに次いでアジア最大のキリスト教国となった韓国から、このような作品が生まれたことが興味深い。「自己啓発」や「自分探し」を題材にして、日本でもこんな映画を作ってくれないかな。
7位の『母べえ』で、昭和天皇の写真の前で吉永小百合が倒れるシーンを観て「これって激ヤバだろ!」と興奮したが、ネット上で誰もツッコミ入れてなかった。映画館ではおじいちゃんおばあちゃん達が天皇ギャグでゲラゲラ笑っていたのが良かった。保守系メディアが天皇と国民の関係を強化しようとしている状況の中で、こういう表現は守っていきたい。
ゴジラやモスラやガメラの新作はもうない。日本ではほとんど終わってしまった怪獣映画だが、アメリカ人たちが日本の怪獣映画を研究して、さらに新しい怪獣映画の表現を生み出したのが『クローバーフィールド/HAKAISHA』。怪獣がNYで暴れる姿を9.11テロの情景と被せているのも良い。
『宇宙戦争』『トランスフォーマー』『ヘルボーイ/ゴールデンアーミー』とアメリカ映画は、怪獣映画のテイストの取り込みに成功している。今後も期待したい。
5位の『WALL・E/ウォーリー』は「相手に自分の気持ちを伝える」ことがラブストーリーの基本だということを再認識。ネット上の『WALL・E/ウォーリー』に対する批判意見を読むと、この映画の表現力の凄まじさに全く気がついてないのが残念。
4位の『ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!』で、あの村に殺人事件が多い理由が本気で恐ろしかった。あの村みたいなファシズムって日本にも蔓延してるよな。
破壊屋を使ってこの映画の公開に微力ながら協力できた。「破壊屋やってて良かった」と思える理由が一つ増えた。
3位の『この自由な世界で』はイギリスの労働問題を描いた映画だ。
「この映画は5年後の日本の姿を描いている!」
と主張したら、友人に
「5年後じゃなくて今の日本に近いよ」
と言われた。たぶん友人のほうが正しい。
突然スーパーマーケットが霧(ミスト)に包まれ「何か」が襲ってきて人々が殺される。しかし「何か」よりも恐ろしいことが起きた。スーパーマーケットの中でキリスト教原理主義者が力を持ち出してきたのだ。
スーパーマーケットはアメリカ、霧(ミスト)はアメリカが怯えるテロなどの恐怖、キリスト教原理主義者はそのまんま。生贄に選ばれるのが若い兵士というのも、戦地で若者の命を散らしてきたアメリカ社会を表現している。
『ミスト』について聞かれた時は↑この内容を説明してきたけど、文章にすると陳腐だなぁ。やっぱり映画は観て感じるもんだ。
ベスト10に入らなかったが『歩いても、歩いても』が実に素晴らしい日本映画だった。とある夏の日に実家に集まる家族を描いただけで大きな事件は起きない。こういう映画では監督の力量が重要となる。そして是枝監督は台所で料理をしているという日常生活の平凡な一コマですら、映画として成立させた。アメリカ映画とはまた違う映画の可能性を感じた。
『告発のとき』のラストシーンは『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』『ノーカントリー』『ダークナイト』が描いた重苦しさにも繋がっていると思う。
えーとね。だけどね。一位は『シューテム・アップ』(ケータイ小説みたいな感覚で銃撃戦をやる映画)なのよ。
2008年は豊作の年だった。2位から20位までの19作品はどれも素晴らしい映画だった、少なくとも『シューテム・アップ』よりは素晴らしい映画だ。でも僕が本当に観たい映画というのはアクションばっかりやってる頭が極端に悪い映画なのよ。そう考えると2008年の頂点に立つのはやっぱり『シューテム・アップ』なのよ。数年前に『リベリオン』をベスト1にしたが、そこから僕は全く成長していない。
一位 リボルバー
二位 少林少女
三位 HEY JAPANESE!Do you believe PEACE,LOVE and UNDERSTANDING?2008 2008年、イマドキジャパニーズよ。愛と平和と理解を信じるかい?
四位 神様のパズル
五位 マイ・ブルーベリー・ナイツ
六位 銀幕版 スシ王子! 〜ニューヨークへ行く〜
七位 まぼろしの邪馬台国
八位 ICHI
九位 山のあなた〜徳市の恋〜
十位 252 生存者あり
『マイ・ブルーベリー・ナイツ』に比べればケータイ小説のほうが面白いしリアルだよ。
『神様のパズル』のように、延々と主人公のナレーションが入ってそのナレーションの最中に映画の結論が出る脚本は禁止にしてください。
ここ数年、クソくだらない日本映画を観ると「画面に文字がポンポン色々出てくる」という演出がよく出てくるのが不思議だった。それは『HEY JAPANESE!〜』も同じだった。『HEY JAPANESE!〜』が、その演出を「まるでWeb2.0的!」と自画自賛しているのを見て、ブラウザ感覚で演出しているという事実に気がついた。
『少林少女』は悪い要素だけが集まってできた奇跡のような駄作。
『リボルバー』で『少林少女』よりも酷い映画が存在するという事実に唖然とした。
一位 NEXT
二位 ボディ・ジャック
三位 D-WARS
四位 赤い糸
五位 フライング☆ラビッツ
六位 僕の彼女はサイボーグ
七位 靖国 YASUKUNI
八位 紀元前1万年
九位 L change the WorLd
十位 ラブファイト
『D-WARS』は面白い要素だけが集まってできた映画なのに結果は駄作だった。これもまた奇跡。
『ボディ・ジャック』はプロジェクター上映だった。『ボディ・ジャック』を上映している映画館のロビーには募金箱が置いてあって、「フィルム化のための募金をお願いします」とあった。フィルム現像料金の70万円が無かったらしい。さらに製作費があまりにも無さ過ぎて監督が雇えなかったために、プロデューサーのおじさん(ブルース・リー好き)の初監督作品となってしまった。そこまで劣悪な製作状況にも関わらず、愛ありアクションありミステリーありで90分にきちんとまとまっている映画だった。幸福の科学テイストが無かったら普通に褒めてたよ。2008年は他に『ペルソナ』『トワイライトゾーン デッドクルーズ』などの低予算日本映画を観たが、いずれも面白かった。なるべくこういう映画を応援していきたい。
『NEXT』、凄い大好き。2008年にアメリカ旅行してきたが、その移動コースが『NEXT』の主人公と同じだったのも自分的にポイント高い。